何は無くとも、金策である。
■金融機関との話
4月走り初めの頃は、ある投資家からの一言『この事業は間違っても銀行が貸してくれる性質のものではない』を信じて、パトロン的な位置付けの方々からのリスクマネーをあてに数件話をしたが、いずれもゼロ回答であった。
その中で悟ったのは、今の世の投資家たる人々の耳目は、市場の拡大性向や事業のハネ率などを鑑みて、ネットやクラウドサービスといった掛け算で計算のできるビジネスに向いているという事。私の様な『ゼロスクラッチからの飲食店』と言ったtraditionalな事業は彼らにとってセクシーに映らないという事だった。
そんな中、我が自宅を地元の横浜信金さんが訪ねてくれたのだという。自宅をノビダージ株式会社の登記場所にしていたので、官報を見てまずはご挨拶を、とのことだった。私の留守中に妻が受け取った名刺の支店へすぐさま電話して、金融機関からの融資は正直選択肢になかったのだが、話を聞いてほしいとアポ取りをした。
■信用金庫は地域経済のため
1時間に及ぶ私からの事業説明を受けて担当氏は『なくは無いんじゃ無いか。いま、信金としても自治体と連動した創業支援制度を多数用意している』とのことだった。ただしネックとなるのは、本社の登記場所(私の自宅横浜市港南区)とお店の場所(五反田 or 神田の都内を想定)との相違だという。
地域社会への貢献を是とする信金には、当然のことながらその地域で税金を納める事業を対象に支援を行うと言う至極当たり前の事実を知ったのだ。この日の結論として、都内の信金を当たろうと言う収穫を得た。一方でヒントをくれた横浜信金さんには、将来成功して横浜市内への店舗展開を狙う際に融資をお願いすることで返礼としたいと心に刻んだ。
地域社会への貢献を是とする信金には、当然のことながらその地域で税金を納める事業を対象に支援を行うと言う至極当たり前の事実を知ったのだ。この日の結論として、都内の信金を当たろうと言う収穫を得た。一方でヒントをくれた横浜信金さんには、将来成功して横浜市内への店舗展開を狙う際に融資をお願いすることで返礼としたいと心に刻んだ。
■物件調査
そうこうしつつも、物件市況感の勉強のため飲食店.comを通して五反田と神田の物件希望を登録。気になる物件が出てはメールが送られて来る度に内見を申し込み、足で相場感を養うアクションを始めた。一週間のうちに4件の視察を実施したのを通して、思いの外都内の物件は少なく相場は高いと言う事実を思い知らされた。
するとGW明けに五反田に今までにないレベルで我が希望にマッチすると思われる物件に出会い、すぐさま視察し、これまでとは明らかに違う総合点で秀でているという感触を得た。駅徒歩5分、間口広く、3つの駅にアクセスがあり、そうでありながらもいかにも五反田といった喧騒から離れて比較的閑静、家賃リーズナブルと来た。さてこれをどうするか。例え手付けは自己資金でを打ててもその後の融資やプラン内容次第では家賃だけ払い続けることになる。当初は2020年6月開店を想定してスケジュールを組んでいた訳だが、半年ほど前倒す可能性が浮上した訳だ。
■空中殺法だけど全能感
いろんなことが同時並行で、いかにも空中殺法である。
・物件
・店舗デザイン
・内装
・厨房
・料理
・人繰り
・融資
・許認可
確たるものは何も無い。
でも全て後回しでは何も進まない。
一つ一つ仮説を立てて相互に絡み合う要素を計算して精度を上げていく。
『自分の中である程度確度の高い概算』の形にして、絵に描いた餅をホンモノにすると信じ、周りを説き伏せて行く作業。
実際やるのは初めてなんだけど、今まで20年の商社+IT企業の経験の中で会得したノウハウの中に色んなエッセンスがあった気がして妙な既視感に包まれていたりする。とても面白いのだ。自分が世の中を変えることが出来ると心底信じているものなので、誰に何を言われても、きっと道が横たわっているはずだという思考しか浮かばないから不思議だ。
実際やるのは初めてなんだけど、今まで20年の商社+IT企業の経験の中で会得したノウハウの中に色んなエッセンスがあった気がして妙な既視感に包まれていたりする。とても面白いのだ。自分が世の中を変えることが出来ると心底信じているものなので、誰に何を言われても、きっと道が横たわっているはずだという思考しか浮かばないから不思議だ。
今日時点では、信金さんと公庫さんとの協調融資を前提に話を進めている感じである。
それでも25百万円の融資を得るターゲットに対し、それぞれの金融機関での正式な稟議前だが総枠としてざっくり10百万円ほど不足している状況である。それでも、実に楽しい。
■店舗造作パートナー選び
その他の活動として例えば現在、初期費用の大部分を占める店舗デザインについて、費用の確度を上げる作業をしている。それは融資先への交渉迫力につながるからだ。店舗デザイン.comというマッチングサービスを利用したら、2日で15件の大中小様々な企業がエントリーをくれた。その中から5社を選定し、残りはお断りをし、面談を始めた。予算を提示しなければ話も出来ない訳だが、まだ概算の概算でありかつ融資が○となる条件付きでこの話は成立しますという、全く我ながら頼りないそれでも何とか自分として信じる事業計画で、それぞれのデザイン会社さんとの話をする。私は飲食の素人であり事業計画はこの様に空中殺法であることを説明し、それでも助けてくれるかということを予め合意した上でコンペを進めることにした。どの会社さんも物件の現場を見ないことには良い提案が出来ないからと現場調査を求めてくるので、5社別々のタイミングで不動産業者さんにお願いをして大家さんに時間をもらう。1社30分で計測や視察を終えてもらう。今日、全社終えた。6月第1週で提案が出揃うので、1社選定をする予定にしている。
仮にこの物件が他に取られて流れたとしても、今回選考した1社さんと次に浮上する物件をベースに計画を練り直すことにする。そうすることで、同時並行の要素を一つ消すことが出来ると考える。このやり方にしても、誰にアドバイスをもらったわけでもなく自己流の考え方で決めたアプローチである。件の大家さんとしては、まだこれと言って有力な選定候補は私を置いて浮上していない様子である。この5度にわたる内見を積極的な姿勢と評価してくれたらと願ったりする。もちろん大家さんとしてもすぐに家賃収入が発生することがベストであることは百も承知であるが、僕に出来ることは自分という人間のアピールくらいだ。
■人繰り
金策に匹敵する大きな懸念は人繰りである。
今日面談をした日系ブラジル人に強い人材派遣業社さんのヒントを頼りに、媒体に広告を出して反応を見ることを方針決定した。このアクションにより、厨房とホールそれぞれのメインキャストにおおよそのあたりをつけたい。きっとこの点は事業の大きなキモになろう。そしてこの人繰りにある程度のメドが付くならば、融資先と話す際にも説得力のある事業内容になる。
■クラウドファンディング
クラウドファンディングのお話はみなさんから提案頂くが、現行話している融資先からはクラウドファンディングはいずれリターンを提供しなければならないため、自己資金として判定されないケースが多い様だ。よってまずは融資+自己資金でどこまで行けるかを確定すべきと自分で考えている。
以上、今現在の私のあり様を、徒然なるままに。
以上、今現在の私のあり様を、徒然なるままに。