2019年6月12日水曜日

大切な地域社会

こういうのは、良いと思う。
JR戸塚駅での、横断幕である。

地域社会の振興はつまり自分達の繁栄に繋がるわけだ。青少年の健やかなる発育は、地域を挙げて讃えるべきと。

そんなことは、いわば当たり前ではあるのだけれど、果たしてフニオチしている人は、どのくらいいるのだろうか。少なくとも私は、40代前半の今くらいまで、考えとしてストンと咀嚼出来てはいなかったと思う。

◾️地域コミュニティとの関わり方
思えば私が20代・30代とコーヒーの貿易商をしていた時、生産国で大きな圃場を持つ農家ほど、いかに彼らが「地域社会=local community への貢献」をしているかについて、それはそれは誇らしげに語っていた。サステイナブル農法の概念を世界中に定着させたNPO・レインフォレストアライアンスの認証基準の中には、地域社会への貢献が必須要件として明確に定義されていた。

それほどに、地域コミュニティとの共生は、あまねくあたりまえに尊ばれるべき科目である訳だ。

たしかに世に出ている様々なプロパガンダやPR記事にも、『地域社会との関わりを大切にして』といった文言が踊っている。そうした記事が、これまでは全く目に留まらなかった私がいる。

◾️子育てを通して感じること
ところが親になり、妻実家のすぐそばに居を構える事となってはじめて、今まで字面でしか追っていなかった『地域社会の大切さ』を見に沁みて感じる様になった。

子供を育てる側になると、子育て自体が日々のハッスルになる為、外部環境のハッスル要因は出来る限り抑えられたものであってほしい、と願う気持ちが出てくる。その為、自分の家庭が根ざす地域社会は、日々平穏なものであってほしいし、それ故に地域社会に水を遣る活動を大切にするのだ、と。

また、そうした平穏な環境を保つことがいかに難しいかも、成熟した皆ならわかっている、そんな構成員で形造られる環境こそが、良いコミュニティなのだと。

◾️世代を嗣ぐコミュニティ
私は物心ついた時から、大学は故郷の外へというマインドであった。長兄の姿を見習っていただけなのかもしれないが、それは確実に刷り込まれていた。結果、大学は関東へ進学し、そのまま東京の会社に就職し現在に至る。故郷に戻ろうという発想は一切なかった。

だが、最近故郷の友人から、「今なんと、自分の息子の担任、あの時のアノ先生だよ」とかってエピソードを聞くと、ああ、それは地域コミュニティならではの安心感だなとつくづく感じるのだ。そして、自分が歳をとるにつれて、コミュニティを大切にしようと言うマインドが高まってきているのを感じる。

夏祭りとか、餅つきとか、焼き芋などといったイベントごとが頻繁にあって、毎度そこでいつもの子供達が顔を合わすと言うのは、なんとも良いものだなと思い始めている自分がいるのだ。子を持ち、そして孫を持つ過程で、このマインド変化がどんどん加速するのだろう。自分のこの先の心境の変化は想像に難くない。

◾️故郷を出ること
10代当時の自分の様な飛び出す思考の人間も、昔から地元コミュニティを大切にするマインドな人間も、どちらもアリなんだろうし、要はどちらを好むかの違いだけなんだろう。でもきっとコミュニティの発展のためにも、少ないながらも飛び出す野郎の存在は必要であって、そんな人間が外から持ち帰ってくるエッセンスでまたコミュニティが発展することもあるのだろうと思うのだ。大航海時代のポルトガルが発展した様に、維新の志士が故郷を飛び出した様に。

ディズニー映画のモアナの一族は定住してコンサバに平和に暮らしていたが、突如忍び寄る危機に対してあまりに無策だった。そんな中で変わり者のバァちゃんが導く様な形で島の若きプリンセス・モアナが島を救うために飛び出すのは、必要に駆られたとはいえ、まさに異端児的な感じなのだろう。

そして実は定住前の昔は彼らも『海の民』だったが、航海の末にやっと発見し手に入れた平穏な島暮らしを維持する為の施策として、危険と隣り合わせの航海暮らしを封印したのだ、と気付くストーリーは、組織の趨勢を描いて切ない。

◾️横断幕と異端児の関係
とまあ駅の横断幕をキッカケにしたコミュニティ考は、止まらなくなってしまった。コミュニティを守るための地元志向と異分子とのバランスについての考察であった。上矢部高校陸上部の活躍を祈念してやまない。 

以上

2019年6月8日土曜日

食品衛生責任者の資格をとる

行ってきました、食品衛生責任者講習。
小川町・連合ビルで、09:45〜16:30までみっちり。
内容は如何にして食中毒リスクを減らすかというもの。
店舗経営の課題に直結するため、大変興味深く、勉強になりました。
最後に一応選択式5問のテストがあって、当たり前ですが全問正解しました!(ホッ)

2019年6月7日金曜日

屋号を決める

Tranquilo (トランクィーロ)

くつろいだ、落ち着いた、平静な、と言った意味のポルトガル語だ。

ブラジルでは、挨拶にまで
「最近どうよ?」
Tranquilo
みたいに使われたりする。
強いて言えば、いい感じ、的な返し。

これを、屋号と決めた。

僕のお店で現出したい空気感は、このtranquilo感なので。本当は名詞形tranquilidadeが店名としてはふさわしいと思うけれど、やや長いので、ここはあえてトランクィーロで行こうと思う。

かの物件に申し込みが

入ったらしい。五反田の物件に申し込みが。
僕はといえば、粛々と金策を最速で進めるのみ。
そんな中、施工業社さんからパースが上がって来た。
それは、かの物件が持つ魅力を最大限に引き出して、それでいて新しさも感じさせる、人をワクワクさせるデザインだった。
現・鉄工場のファサードにあしらわれたタイルや大きなガラス面を配した表の枠組みをそのまま活かした提案になっていて、大家さんが見たら、きっと魅力に感じてくれるのではと信じている。そのパース図を、大家さんに渡して来た。
もう何度かの物件に足を運んだだろう。
はじめての内見、5社の業者さんとの下見、夜の金曜日の視察、平日昼間の視察、大崎駅東口からの徒歩アプローチ視察、品川駅高輪口からの徒歩アプローチ視察、などなど。

もしこの物件が流れても、今回のようにやる事は同じだ。
見るポイントが研ぎ澄まされたと言う効用があったと評価しよう。
今回の物件との出会いがもたらしてくれたのは、ステキな施工業社さんとの出会い。
あとは成り行きに任せて、粛々と自分のことをやろう。