融資を申し込みしていた日本政策金融公庫から、ゼロ回答が来た。総費用の1/3を自己資金で、残りの大半を公庫の創業支援融資でと考えていたので、大きな痛手である。
結論として、自己資金だけでスタートできる様、1/3の事業規模にスケールダウンして再出発することにした。
・20坪で考えていた物件は7坪の狭小居抜きにターゲットを変更。
・内装工事は選び抜いたデザイナーさんへの発注を諦めて、自分達の手でなんとかする。
・ポルキロは一旦諦めて、アラカルトへ。
・5名で回す想定から、ワンオペ+1へ。
当初描いていたプランからはだいぶ遠ざかるが、まずはスタートすることが大切。
考えてみれば、公庫の却下理由である、
- あなたは素人だ
- あなたの考えている事業で採算が取れるとは思えない
という2点は、ショックだったけれど、ごもっともな指摘だと思う。
例えるならスキー初心者が、初めから立派な新品の板を買って本場のスキー場に乗り込む様な計画だった。
それよりも、まずは居抜きで、中古の厨房設備で、狭小物件でスタートしよう。
幸いにして遠藤さんという仲間がいて、さっそく二人で新しい狭小店舗への議論を重ねている。
メニューの軸は、ブラジル発のパウリスタ・イタリアン。これは変えない。
ポルキロは出来ないけれど、ランチサラダはでっかく提供する。
夜はブラジリアンバールならではの看板メニューを取り揃え、ノンストップショッピ(生ビール)や遠藤スペシャルカクテルで盛り上がる。提供するもので差別化要素は維持して、とにかく自由な箱にする。これも変えない。
やりたいことは、ブラジルの風を届けること。
思えば2年前の2019年、37坪構想の時は物件を掠め取られ、コロナに突入。
スピード不足に対する反省から、20坪へとほぼ半分にスケールダウンして2021年計画再燃。
物件を仮抑えし、融資を申し込んだが、公庫からのゼロ回答。
いまこうしてさらに1/3に事業規模を縮小することになった。
初め描いていたスケールから比べると、かれこれ1/5とかそんなんだ。
転がるうちに、やっとふさわしい計画になって来た気がする。
川底を転がる石の角が取れて丸みを帯びていく様に。
そうして、はやく僕たちが考えている中身を世に問う箱を作りたいと考えている。
もしまた変化が必要なら、変わっていく。
変えながら、動くことをやめない。