ここに至るまで、いったい何回息子とトイレで並び立ったことだろう。
オムツが外れてからと言うもの、外出すれば必ずと言っていいほどその機会は訪れるわけで、レストラン、商業施設、スポーツ施設、高速道路のサービスエリア、映画館などなどあらゆるシーンで彼との「機会」を共にして来た。
娘とはオムツ替えしなくなってから別々だけど、息子とは本当に数えきれない回数、横並びで何らかのお話をしながら、あの数十秒間のセッションを繰り返して来た。
そんな短時間であるから、会話の中身は自ずとさっぱりとしたものにはなりがちなのだが、短いが故に逆に芯を食った感想を聞けたり、本音が飛び出したりもする。ある種の「解放」がもたらすリラックス状態が、彼をして本音を語らしめるのだろうか。最近では手洗いの後に息子がハンカチを差し出してくれる優しさも嬉しい。そう考えると、二人で行くトイレは私にとって新しい彼を発見する場なのだとわかる。
早晩、息子は一人でトイレを探し、一人で戻ってくる様になるのだろう。一緒に来てくれとは言わなくなるし、同行の必要もなくなる。だからあと少しの間、この発見のつれションを大切にしなきゃなと思う。
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