2017年1月24日火曜日

いま、そこにあるパウダー



私はスナック菓子が好きだ。
中でも、袋の底にたまったかけらが好きだ。
手でつまんで行くとどうしてもたまる最後のかけらたち。
その彼らを、行儀のよいものではないが、袋ごとざざーっと傾けてダイレクトに口に放り込む瞬間が、至福の時である。

大きな個体がブレイクして表面積が増えるからだろうか、身体の側面という側面に効率よくパウダーを身に纏ったその小さなかけら達が一気に口に入って来ることで味のセンセーションが2倍相当に駆け上がるあの感じが、好きだ。

だからもはや、手前の正しい形の商品をすっとばして、袋の底にあるブレイク品と粉末が混然一体となったものから食べ始めたい衝動に駆られる。。。これぞ粉末転倒。

2017年1月17日火曜日

水上商人

かつて「青空商人」の回で、サンパウロで無店舗販売を手掛けるユニークなあきんど達を紹介したことがある。また「さすらいの研ぎ職人」の回では、マンションの集積するエリアを笛吹き回遊しながら仕事をゲットする移動研ぎ屋とその革新的な仕事ツールを取り上げた。


今回は水の上で活躍する水上商人達にペルナンブコ州で出会ったので、いくつか紹介したい。


■水上商人その① 波打ち際のアイス売り





アイスの入ったクーラーボックス(カート付)とパラソル、これはどこでも見るアイス売りのいでたちだ。問題はセールスのルートだ。なぜ水にざぶざぶ入っていく?客も居ない、居ても財布持っていない、それなのに何故?・・・ま、聞くだけヤボというものだろう。

■水上商人その② 沖のアイス売り


次もアイスだが、停泊しているカタマランの後部にアプローチしてくるタイプだ。
これは非常に有効で、彼はドシドシアイスを売っていた。

■水上商人その③ 沖のコシーニャ売り
最後にホットフードの売人が来た。
こちらも同じく停泊中のカタマラン後部にやってきて、アルミ箔内張りの発泡スチロールに、コシーニャと呼ばれるブラジルで最も大衆的なミニコロッケを満載し、販売していた。しかも箱の中には鶏、タラ、牛の3種類のコシーニャを積んでいるというのだがらすごい仕事だ。
勿論クレジットカードもOKだ。





15個で10レアル(ざっくり350円内外)。船の上でツマミを頼むとある程度値段が張ることを考えると、割安感はある。味と品質は何の変哲もないコシーニャなので恐らくコストは激安で、彼らとしても良い商売というわけだろう。

買い手としたらわざわざ売りに来てくれる手間賃で十分にpayする感じ。そのあたりの絶妙な頃合いで、こうした商売が成り立っているのだと思われる。そしてまたこのあたりの地形が遠浅で気候が良いため、常に観光客が訪れ、海が荒れたりすることが少ないので安定商売が望めるということなどが重なって、こうした独特の商売形態が形作られたのだと見た。

モノは高いブラジルだが、簿外で非公式に働く職人や人足は驚くほど安くもあるブラジル。
このアンバランスな【モノ―人足】コスト対比が、こうしたきめの細かい商売形態を産み出せるという事実に、うなる日々である。

2017年1月8日日曜日

人生を味わうこと

ポルトガル語でAproveitar(アプロベイタール)という動詞がある。
この動詞の使われ方に、ブラジル人の国民性が現れていると思う、っていう話。

このアプロベイタール、様々な使われ方をするので、一語では日本語には訳しにくい。
英語ではtake advantage of~とかenjoyなどが該当するとある。辞書的にはそんな意味なんだけれど、なんだかそれも少し味気なくて違う気がする。

例えばこんな使い方をする。

用法その①「職場にて」
  Aさん「お先ー、あ、ボク来週休暇なんでヨロですー」
  Bさん「ああ、カリブ行くって言ってたよね、アプロベイタールねー!」

用法その②「ラジオの宣伝」
  車のCM「FIAT○○、今週末だけの限定価格xxxレアルポッキリ、アプロベイチ!」

用法その③「噂話」
  Yさん「テメル大統領って、いま76歳で三度目の奥さんが30代元モデルだって?」
  Zさん「ああそうさ、互いに人生アプロベイタしてるってとこだろう」

用法その④「タクシーで」
  運転手「あなたはブラジルに何年住んでるの?ブラジルは好きか?」
  私「3年半だよ、ああ、めっちゃ楽しいよ」
  運転手「いいねー、せっかくだからアプロベイタしなきゃね!」

などなど。

私の解釈で一番近い日本語は、
「その機会を十分に味わい、ポジティブに消化すること」
だと捉えている。

っていう感覚を、たったひとつの動詞で表すことが出来るコトバを持つ国民だから、そりゃ人生楽しむのが上手なわけだと、つくづく思うのである。

2017年1月5日木曜日

前屈1年

はやいもので前屈に取り組んでからはや1年が経ちました。(昨年の取り組み開始記事はこちら
今日はその決算発表です。

毎日寝る前に前屈。
最初は時間を決めずに。
そしていつしかそれは2分☓2セットというお約束になっていました。
病気したり寝落ちしたりして、できなかった日は年間合計して25日くらいあったでしょうか。
それでも地道に継続した結果がコレ↓です。・・・少し地味ですが。

【After】  2017年1月4日、本日現在
【Before】 2016年1月8日、取り組み開始























手法については我流ながら、色々と調べてもがき苦しみました。
先輩に足首を柔軟にする器具を頂いたり(Tさんありがとうございました)、後輩にジャックナイフという手法を教えてもらったり(Dr. Kありがとう)していろんなことを試しながら、すったもんだしながらここまで来ました。

まだ手の平ベッタリとは行きませんが、親指まで着地します。
思いのほか効果が出たことに満足しています(地味ですが 笑)。

毎日取り組む中で気がついたのが、前屈は太ももの裏だけの話だと勘違いしていたなぁということ。これは体全体で行う運動であって、太ももはもちろんのこと腰、肩、肩甲骨、カカト、足首など全てが上手に連動しないと柔軟性が向上しないということ。この気付きに至るまで、半年くらいかかったかな。でもそんな自問自答すらも今となっては愛しく思える1年でした。楽しかった。いやはや清々しい。

やはり『継続こそが力なり』。これからも継続の力をpureに信じて、人生をPositiveに生きたいと思います。寝る前の前屈はもはや染み付いちゃったんで、一生継続するんだろうなと思います。
さて次は何に取り組もうかな。