2017年1月8日日曜日

人生を味わうこと

ポルトガル語でAproveitar(アプロベイタール)という動詞がある。
この動詞の使われ方に、ブラジル人の国民性が現れていると思う、っていう話。

このアプロベイタール、様々な使われ方をするので、一語では日本語には訳しにくい。
英語ではtake advantage of~とかenjoyなどが該当するとある。辞書的にはそんな意味なんだけれど、なんだかそれも少し味気なくて違う気がする。

例えばこんな使い方をする。

用法その①「職場にて」
  Aさん「お先ー、あ、ボク来週休暇なんでヨロですー」
  Bさん「ああ、カリブ行くって言ってたよね、アプロベイタールねー!」

用法その②「ラジオの宣伝」
  車のCM「FIAT○○、今週末だけの限定価格xxxレアルポッキリ、アプロベイチ!」

用法その③「噂話」
  Yさん「テメル大統領って、いま76歳で三度目の奥さんが30代元モデルだって?」
  Zさん「ああそうさ、互いに人生アプロベイタしてるってとこだろう」

用法その④「タクシーで」
  運転手「あなたはブラジルに何年住んでるの?ブラジルは好きか?」
  私「3年半だよ、ああ、めっちゃ楽しいよ」
  運転手「いいねー、せっかくだからアプロベイタしなきゃね!」

などなど。

私の解釈で一番近い日本語は、
「その機会を十分に味わい、ポジティブに消化すること」
だと捉えている。

っていう感覚を、たったひとつの動詞で表すことが出来るコトバを持つ国民だから、そりゃ人生楽しむのが上手なわけだと、つくづく思うのである。

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